ハッピーに過ごすヒント 第11回 うまくいく人、いかない人
前回、ビジネスの「成功の秘訣」は、何事があっても「意識的」「戦略的」にポジティブに解釈し、解決の方向に思考・行動を切り替えることと書きました。
これは、言うは易く行なうは難しですが、たくさんの経営者を10年、20年と観察し続けた結果、そう思うに至りました。
私がこれまでにお会いした経営者は、いくつかの異なるタイプの方々です。
まず最初にお会いしたのは、経営者向けビジネス雑誌の取材で、成功しているか、成功しつつある起業家など、他の経営者にとって何らかのヒントになる方々です。
次は、経営コンサルティングの会員で、いわゆる成長意欲の高い、野心のある方々。自分の店を全国展開したい、海外進出したい、上場したいなどという方々。
その後は、経営相談にいらした方々。これはさまざまです。新規事業を考えている、ビジネスを拡大したいという方もいれば、ビジネスがうまくいかず、もう会社を辞めたい、死にたいという方も。
そして、成功している方で、その後、5年後、10年後と会社がさらに発展する場合もあれば、会社がなくなってしまう場合もあります。ゼロから成長を遂げる方も。
うまくいく人、いかない人、うまくいく場合、いかない場合。
この違いは何なのだろう? 何がこういう結果をもたらすのか?
と思い、観察していて、だんだんわかってきたのです。
経営者の考え方やメンタルの部分が大きいと。
よく、起業家に必要なのは「ウォーム(ホット)ハート・クールヘッド」といいますが、高い志や情熱とともに、冷静さが大事だと感じます。
何をやってもうまくいかないとき、ほとんどの人がネガティブな気持ちになりますが、ここで、どうにか気持ちを切り替えて「なんとかして解決の方法を考えよう」と、動けるかどうか。
そこに、どうしてもビジネスを続けたい気持ち、諦めたくない思い、成し遂げたい思いがあるかどうか。
そこまでしてやろうと思い、あれこれ冷静に考え、手を打てば、実際に動けば、たいていのことは成功に近づく気がします。