最初は「論文?」と思ったけれども、かなり楽しい、英語論文を読む会「ジャーナルクラブ」

ツナグバサンカクを運営している川嵜です。
Aiジャーナルクラブ #50 ~怒りに魂を縛られた人々が惹きつけられる謎の現象~」に関連したブログを書いたので、リンクを張ります。→「怒りっぽい人だけの謎の現象」
そして、こちらには、英語論文を読む会「ジャーナルクラブ」の魅力について書きます。

毎月開催している「ジャーナルクラブ」が、50回目となりました。
臨床看護学の研究者で、たくさんの論文を書かれている有永洋子さんにより、2020年に「学術論文の読み方実践講座」としてスタートしました。
この講座の目標は、信頼性の高い論文を検索できることと、論文のクリティークができることでした。クリティークとは、書かれていることに信ぴょう性があるか、批評・検討・吟味しながら読むことです。

その後、持ち回りで論文を読む会「ジャーナルクラブ」が始まりました。

そもそも「ジャーナルクラブ」というのは、世界の大学、病院、研究機関で定期的に行なわれている、論文を読む会です。
世界中、各分野で、日々さまざまな論文が発表されており、研究者は、自分の研究分野における新しい動きを把握しておく必要があります。
そこで、大量の論文のなかから、持ち回りで有意義だと思われるものを選びます。一人で選ぶよりも効率的だったり、自分とは異なる観点からの発見があったりもします。さらに、皆でディスカッションすることにより、見識が深まっていきます。

この際、論文の世界標準は英語であり、世界中の研究者が(母国語でなくても)英語で論文を書くため、信頼性の高い、良質の論文を読むには、必然的に英語論文を読む必要が出てきます。

研究者じゃないんだけど、論文って面白い?

研究者には欠かせない論文、そして、それを皆で読む「ジャーナルクラブ」ですが、研究者ではなく、論文を読んだことがない私にとって、最初は「論文? それ面白い? しかも英語。ハードルが高いのでは?」と思っていました。が、最初に読み方講座に参加した金子さんが楽しそうだったので、私も参加することにしました。

読み方講座に参加すると、「へ~!」という発見があり、なかなか面白いと思いました。
たとえば、論文のなかでも、松竹梅ではないですが、こちらのほうが信ぴょう性が高い、ランクが上と言われる基準が分かったり、論文のルールが分かったりします。

たとえば、パソコンを比較するときに、CPUとか、メモリ、ストレージの大きさ、グラフィックスが分かると、こっちが性能が上だと分かるように、論文の見どころが分かると、「ふむふむ」と思えてきます。

さらに、私たちが行なっている「ジャーナルクラブ」は、研究者ではない一般の人が対象のため、それぞれの人がそのときに興味のあるテーマを選んでいます。
英語は、翻訳ソフトで訳して、日本語で見ていっています。

テーマは面白そうだったけれども、読むとよく分からないところがあるというのが、研究者ではない私たちにありがちなことですが、ジャーナルクラブで、有永さんに「これはこういう意味です」とか「こういう見方が出来ます」というのを解説していただけるので、「なるほど~!」と学ぶことができます。

「ジャーナルクラブ」で論文を読むことにだんだん慣れてくると、世の中で、多くの人が信じている、定番になっている説のもとになっている論文が、もともと説を裏付けていなかったり、その後の研究で説を覆されたりしていることも分かり、「これって、じつは科学的な根拠はないんだ~!」ということが分かったりしてなかなか面白いです。

昨年、あるプロジェクトで、原稿のチェックをしていたのですが、そのなかに、これって大丈夫かなという説が「論文によれば」ということで書いてあったので、確認すると、信ぴょう性がないことが分かりました。

世の中で話題になっていることで「それって根拠あるの? ないの?」とか、複数の説があり「どれが正しいの?」という場合、参考になる論文を確認できます。

「ジャーナルクラブ」では、メンバーそれぞれの興味にもとづいた面白そうな論文を、皆で楽しくクリティークしています。
随時新メンバーを募集しており、オブザーブ参加もできます。有永さんの読み方講座も行なっていますので、ぜひあなたもご参加ください。

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